妖怪VS魔女 前編

???
「せ・・・セララ様! こちらに何か近づいてきますよ!」

セララ
「あらら 本当だわ・・・妖怪の様ね、ケロン軍なら追い出すけど、ね。」

セララは念のためにメンバーを集めさせた

セララ
「みんな、よく聞いて あの子たちを殺してはいけないわ」

集まったメンバー
ミムム、リココ、ネララ、トネネはうなずいた

ミムム
「えーっと、どうすればいいの、セララ?」

ネララ
「簡単な話ですよ、単に捕まえろって事ですよね?」

セララ
「えぇ、まぁ強引にはやめてくださいね。」

リココ
「わかりましたよ では、行きましょうか?」

トネネ
「・・・・」
(面倒くさい・・・・)

セララ
「ん? トネネ、面倒くさいとは思っていませんよね?」

トネネ
「ん〜思ってないよ。」
(バレてる・・・)

_____________

リュナナ
「お、さっそくお出迎えってわけ・・・でもないみたい。」

メンバーの四人からは戦う(?)オーラーが見えている

リェノノ
「ど、どうしょう・・・。」

リュナナ
「簡単な話よ、あっちの頭(かしら)の頭をとればいい実にシンプルな話だわ!」

リェノノ
「わ・・わたしは・・・」

リュナナ
「う〜ん・・・「隠れなさい」って言っても、ここ空上だしね・・・さて、どうしょうかねぇ。」



四人は段々近づいてくる

ミムム
「む〜どうやら妖怪だよね・・・食べられるのかな私・・・」

リココ
「妖怪は幽霊のあなたを食べるわけないじゃない。」

ネララ
「どう見てもあっちもすごいやる気満々みたいですね・・・・」

トネネ
「ま、話し合いは無理ってことだな。」

ネララ
「困りましたね、どうしましょうか?」

ミムム
「ひとまず、攻撃してみるぅ?」

リココ
「それは止めたほうがいいわ! 絶対にっ!」

ミムム
「もぉ、固いこといわないでさ・・・・」

そう言ってミムムは詠唱し始めた

ミムム
「いざ! 私の力存分に味わいなさい!!」

ゴーストシップガール・オブ・ルアー

瞬時にミムムが消えた
いや、高速移動をしたのだ 幽霊の彼女は重力なんて関係ない空も自由に飛べると言うか浮いている
同時にデッキブラシを振り回し始める

ミムム
「あははは、これを食らったら・・・痛いよぉ。」

そう言ってミムムはリュナナに近づいていった

リココ
「・・・どうしていつもこうなのか・・・」

頭をかかえるリココ

トネネ
「学ばない、だけなんじゃないのか?」

ネララ
「彼女の前では言わないくださいね。」

トネネ
「わかったよ、お師匠様。」

リココ
「と、とにかくミムムを追いかけましょ。」

__________

リュナナ
「! ひらめいた! ひらめいたよ・・・こうして・・・・」

リェノノ
「!? ちょ・・・zzzz」

二人は暗闇化となった周りは星空と同じ色に包まれ
リェノノは眠り始めた
リュナナとしては主人を辛い目に合わせるのが嫌だったからだと思うが
理由はもう一つ、妖怪としての力暴走でリュナナの手に収まらなくなるから

リュナナ
(成功してる・・・やっぱり修行の成果だと思う)

そこにデッキブラシを振り回したミムムが来た
リュナナは瞬時に暗闇へ隠れる

ミムム
「あ、あれぇ〜? 消えたの?」

いない? そう思うのが先だった
さっきまでは・・・いたのに!

リュナナ
「ふふ、どこにいるか当ててみなさい」

ミムム
「!? 隠れてないで出てきなさいよ!!」

ミムムは辺りをふりかえる

リュナナ
「あら〜ぁ まだ解らないの? じゃ、少しだけなら・・・・」

そういって術らしきものを解いた
リュナナはミムムの背後を突いた

ミムム
「う、後ろっ!?」

リュナナ
「すきありっ!」

背中を突かれた時は遅かった
メリッとリュナナの拳がミムムの腹をついた

ミムム
「う・・・侮りすぎたかも・・・」
敵を侮りすぎたミムムはその場で動かなくなった

それをみたネララは

ネララ
「!! ミ、ミムムが! り、リココ回復を」

リココ
「え、えぇ。」

そう言ってリココはミムムに近づく

リココ
「・・・気絶してるみたいね」

トネネ
「こっちに来る!」

リュナナ
「・・・・さぁ、お次どなた?」

リュナナは気絶しているミムムと手当てをしているリココを無視してこちらにやってくる

ネララ
「なら、私がお相手しますか!!」

ネララは船をかばうようにリェノノに立ちはだかる
後ろにはトネネがいた

トネネ
「お師匠様 私も手伝う それ弟子の役目。」

リュナナ
「ふーん、2対1とは卑怯よね〜ぇ。」

ネララ
「妖怪の貴様も同じですよね?」

リュナナ
「知った事か!」

そう言ってリュナナは突撃した

ネララ
「面白い!」

ガキィイイイイイイイイイン

ネララの槍とリュナナの拳がぶつかった
鈍い音が周辺に響いた
ぶつかった反動でお互いに後ずさりする

ネララ
「骨・・・いったんじゃないか?」

リュナナ
「ん・・・普通はねっ!」

ガキィイイイン

今度はトネネの短剣がぶつかった

トネネ
「おまえにお師匠様の邪魔はさせないから。」

リュナナ
「残念だけど、あんたには用はないからっ!」

拳がトネネに向かってくる

ネララ
「危ないです! トネネそこを離れなさい!」

リュナナ
「遅い! 遅いねぇ!!」

リュナナの拳がトネネの目の前に来る

トネネ
(くっ、やられるのか?)

トネネは思わず目をつぶった

ネララ
「させません!!」

ゴウウウウウウウウウウン

リュナナ
「!?っ レーザー?」

ネララ
「私の可愛い弟子には傷つけさせませんよ!」

そう言ってネララは宝塔を構えた
左手に宝塔をもち空へかかげた
_厄呼び七色レーザー砲_

辺り一面七色の光(虹)に包まれる
リュナナも思わず目をつぶった

瞬時にその光がリュナナに降り注ぐ
それだけではなくレーザーがまるで槍のように長かった

地上に突き刺さるほどの長さだったような気がした

リュナナ
(う・・・なんて強い光なの、このままじゃ。)

目がやられてもこっちにはまだ耳がある
風と空気の音を頼りにネララのレーザーをかわしていく

ネララ
「・・・・しぶとい、中々やるやつですね これならどうですか!」

電撃雷雷足蹴り(でんげきらいらいキック)

ネララは宝塔の光を足にまとわせた
ネララの左足が金色一色に包まれる

そして、一気にリュナナの背中を蹴った
リュナナはのけぞった
飛んでいたはずのリュナナは段々下へ下へと落ちていく

リュナナ
「くっ・・・ただのケロン人に・・・やられるかぁぁ!」

そう叫んでまた上昇し始める

ネララ
「!! こいつ、まだ・・・。」

トネネ
「しぶとい奴だね。」

目がやられてもこれだけの体力とは
ネララは心の中では強いと思った
でも野放しにするとセララが危険だ

ネララ
「いい加減、あきらめたらどうだ 貴様には勝ち目なんて・・・」

リェノノ
「今開放する我の最も愛する下部(しもべ)よここに力を 勝利は我に有りっ!!」

リュナナ
「っ!? リェノノ!? 一体何を?」

リュナナの闇の中で眠っていたはずのリェノノが詠唱し始める

同時に船のメンバーは辺りを見渡す

ネララとリュナナの激しい攻防戦を見ていたリココが口を開いた

リココ
「ま、まだ妖怪がいたの? こうなったら」

_ルパパ・ヒール_

リココはミムムの額に手をかざす
気絶していたミムムは目を覚ました

ミムム
「・・・・うう、リココありがとう。」

リココ
「まったく無茶してはダメでしょう? それより」

ミムム
「うん、聞こえた ちゃんとね。」

リココ
「さぁ、ネララの援護しなくてはね。」

ミムム
「OK」


一方

リュナナ
「う・・・リェノノ駄目だよっ その力を解放したらっ・・・」

リュナナは空中でうずくまる
ネララは攻撃を止めた 同時にトネネにも命じた

ネララ
「いいか、よく聞くんだ セララ様にこの事を。」

トネネ
「わかった、お師匠様の頼みならやる。」

ネララ
「お願いします。」

トネネは船へ上昇し始める
魔法も使えない彼女がなぜ飛べるのかと言うとネララの宝塔の力があってこそ
同時に彼女にもその力が宿ってる

トネネ
「これは、かなりまずい? ヤバイ? いいや、違うと思う新しいなにかが・・・」


トネネを見送ったネララは下からやってきたミムムとリココと合流する

リココ
「これは一体、どういうことなのでしょうか?」

ネララ
「わからないですね、でもあちらの紅い方よりだったら、さっき詠唱をしていた者のほうが」

ミムム
「ヤバイってことだよね?」

ネララ
「ここはとにかく、あの妖怪をを船に。」

リココ
「ま、待ってよ。 もしセララ様に何かあったらどうするの!?」

ネララ
「大丈夫なこと、リココ・・・いや、あなたがよく知っているでしょう? こんな私よりだったらね・・・」

ミムム
「み、みて!あいつら・・・」

リュナナはそのまま動かなくなった
同時にリュナナがかけていた呪文が放たれリェノノの姿を三人は目撃した
リェノノは死んでいるように眠っていた

リュナナ
「う・・・忌々しいケロン人にやられる・・・か。」

ムクリ そう言ってリュナナは起きはじめる

ミムム
「ネララのあれを喰らってもまだ動くとはね」

ネララ
「これ以上あの妖怪を傷つけないようにどうにかしなくては。」

リココ
「相手はだいぶ弱ってるみたいだし、それに眠っているのも。」

リュナナ
(・・・ここで戦ったら勝ち目はないかもね、正直あの蹴り技かなり・・・)

リュナナが何も攻撃してこないのを見てネララはひらめいた

ネララ
「・・・2人ともここは退散しましょう、トネネが先に船に戻っているはずです。」

リココ
「・・・本当に大丈夫でしょうか?」

ポン とミムムがリココの肩を叩く
リココも安心したのかうなずいた

ミムム
「決まりだね、何かあったらその時はその時だと思うよ。」

ネララ
「えーっと、何かがあったら困りますけどね;」

3人は少し笑いながら船へ戻っていく
それを見たリュナナは叫んだ

リュナナ
「おい! おまえら」

ん? と三人は振り返る
普段とはありえない光景だが敵を野放しにするのがリュナナには気に食わなかったんだろうが、

ミムム
「なんだい、赤い妖怪。君にはもう要が無いんでね帰らせてもらうんだよ好きにしたら?」

リュナナ
「な、何を、馬鹿なことを!」

リココ
「馬鹿なこと? どういう意味でしょうか?」

リュナナ
「ふ、普通は殺すとかしないのか? おまえらは!」

ネララ
「あいにくですが無駄な殺し合いはしないのでもう戻ろうかと、ただし軍人は嫌いなので話は別ですが。」

そう言って三人は船へと上昇し始めた
それを見送るリュナナは考え始めた


リュナナ
(おかしいだろ・・・何かの間違いなのか? それとも・・・)

リェノノ
「お姉ちゃん、仲間にしてもらおうよ・・・・それがいいと思うよ、あの人達絶対に嘘は言ってないと思うよ。」

リュナナ
「どうして!? 今までケロン人はあたし達に!」

リェノノ
「そう考える私たちが心を閉ざしたら、もっとダメなんだと思うよ。」

リュナナ
「・・・・。 わからないよ、あたしにはどうしたらいいかわからないよ。」



            続く