第1章   第3話   宇宙旅人たちの朝

 ___地球行きの電車の中・・・・

???
「ねぇ、 貴女は、この魔女のことどう思う?」

???
「zzzz・・・・」

???
「ちょっとぉ!・・・起きなさいよっ!」

???
「・・・ふぁっ!? あ、すみませんお嬢様、失礼しました。」

???
「まったく・・・で?どんな夢を見ていたのかしら?聞かせなさいよ。暇つぶしにもまるんだし。」

???
「あ、はい、かしこまりました。では・・・。」

???
(まぁ、昨日無理やり決めて出発してきて準備も結構時間かかってるんだし、当然寝てないのよね・・・)

幼い少女は電車の窓の外を見つめている。
地球行きの電車の中外の景色は相変わらず岩や岩石だらけ
地球から見たこの岩たちは星と呼ばれているみたいだ。
こんなかたちも様々で、でこぼこしたものが一体どうやって発光するのだろうか?

昔本で調べた地球。
ある宇宙飛行士が地球は青いと言っていた。
水の惑星・・・
本当に青いのだろうか?
早く見てみたい、青い星 地球。

でも地球にはあの人達がいるんだっけ?
もうどれぐらいになるのだろう・・・
侵略しに行って一体どれぐらいの時間が過ぎていったのだろうか・・・
まあ、私には関係ないのだけれど。
もし、バッタリ会ってしまったら今回の事件の真実。
おとぎ話の真実が・・・。

???
(興味深いわね、地球って考えただけでは想像がつかないわ。)

???
「お、お嬢様? 私の話聞いていますか? 私の話そんなにつまらないものですか?」

???
「え? あ、ごめんねつい、いつもと同じね。考え出すと周りが聞こえなくなってしまうから。」

気がつけば私は昔と同じように考え始めれば誰の声も聞こえなくなる。
たとえ、いくら信頼した仲間でも・・・。

何でかな?自分でもはっきりわからない。

???
「お嬢様・・・。」
女執事は心配そうに幼き主人を見つめるだけしかできなかった。

__________


セララ
「・・・・何かが来る。 不吉な何かが。」
船の先端に立ち青々としている空の下の海を見つめている。

ミムム
「え? 来るって何が?」

セララ
「あ、ごめんなさい。何でもないのです・・・なんでも・・・。」

ミムム
(今日のセララなんかいつもと違う・・・。)

セララはただ青々とした海を見つめているようだが何かこれから起こることを予想しているようにもミムムにはそう思えた。

ミムム
「なんか、今日は嫌な風が吹きそうな予感がする・・・。」

セララ
「・・・・・。」

ミムム
「・・・?アレはリココ?またお散歩しに行くのかな?」

セララ
「あら?本当に、今日も何を見に行くのかしら。」

ミムム
「・・・私操縦室に戻りますね。船の外はリココが守ってくれますからセララは安心してお部屋に。」

セララ
「ありがとう、ミムム。」

___また、場所は変わり船の中の修行室
この船にはいくつかの部屋がある。
食堂、個人個人の部屋はもちろんのこと、
生活には欠かせない部屋もそろってある。
簡単に説明するとまさしく家と同じような空間だ。
他にも修行室の他にもたくさんあるようだ。

そのひとつの修行室
説明すれば己を鍛える訓練室みたいなものだ。

トネネ
「さあ! お師匠様。修行しましょう!修行!今日も鍛え明日に備えるでしょ?」

ネララ
「まぁまぁ、そうせかすな。お前は修行好きだなぁ。ふふ・・・そういう奴は嫌いではないぞ。」

そういってトネネは藍色短剣を構え、ネララは宝塔と紅い槍を構えた。

ネララ
「さあ!来なさい!私を倒すつもりでね!」

トネネ
「はい!いきますよっ!お師匠様っ!」

カキィーーーーーン

鉄と鉄の交じり合う音が修行室に響いた。

ネララ
「なんといい音!毎回聞いても飽きない音だ!」

トネネ
「私もです!お師匠様。・・・そこすきありです!・・・ってわああ!」

すきがあるかと思えば宝塔からの黄色のレーザーが降り注ぐ。

トネネ
(いつ見ても美しい黄の光、宝塔だけを見ていても美しいのに光を放つとさらに・・・)

ネララ
「おや?すきがあるのはあなたも一緒ではないでしょうか?」
そういってネララはトネネに向かってやりの刃先を向けた。

トネネ
「はっ!?」

しまった!
宝塔の光に目をとられてすっかり短剣を振ることを忘れていた。
余りにも美しすぎて宝塔に目がいってしまう。

それに、こんな美しい宝塔上手く私にもいつか使える日が来るのだろうか?
修行しているのはこのことが目標であり、
一日も早く師匠に近づきたいしそして
セララや師匠仲間を守りたいから。

カキィーン
また鉄と鉄の交じり合う音。
トネネの短剣は空中へと舞う。
勝負はあった。

気づけはトネネの短剣は背中の壁に突き刺さっていた。
私の目の前には師匠のやりの先が見えている。
あ、終わってしまったのか、結局今日も・・・。

ネララ
「勝負・・・ありましたね。 まったく・・・よそ見はいけませんよ。」

トネネ
「・・・。」

ネララ
「まぁ、今日の鉄の音は昨日より一段と美しくきこえたぞ。まだまだだが腕を上げましたねトネネ。」

トネネ
「はい、お師匠様。ありがとうございました。」

ネララ
「うん、よし、休憩したら修行再開だぞ。」

______数時間前

リココ
「どうしたのムキュ?」
船の縁側らしき場所でリココは黒く大きな人形に話しかける。

ムキュ
「・・・・・・。」

リココ
「なにか感じたのね?」

ムキュ
「・・・・・・。」

一見人形のように見えるがリココにとっては大切な存在。
彼(?)は無言だがリココとは心が通じあっている。
なんせ彼はリココの見えない片目のひとつ・・・・

リココ
「一体、どんなこと?私に教えてくれませんか?」

ムキュ
「・・・・・・!」

リココ
「・・・なるほど、これは嫌なことですね。」

ムキュ
「・・・・?」

リココ
「え?私は大丈夫ですよ。ムキュもいますし。寂しくなんかありませんよ。」

ムキュ
「・・・・・。」

リココ
「さあ、ムキュ。この碧い空へお散歩しにいきますか・・・。」

ムキュはうなずくと体を膨らませリココに手を伸ばした。
そして2人は大空へ羽ばたいていった。





               第1章 3話  完

うひい・・・今回も長すぎる前回よりもひどいな(笑)←

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